最近「おしゃぶりは舌や顎の発達を助けて鼻呼吸を促す」という宣伝文句やフォルダーを付けたファッション性が受けてか、乳幼児におしゃぶりを与えている親が多いようです。また乳児が泣いたときに泣き止ます手段としておしゃぶりを使用している母親をよく見かけます。

 しかし、指しゃぶりほどではないですが、おしゃぶりを長期に使用すると乳歯のかみ合わせに悪影響を与えてしまうことをご存じでしょうか?

今回はこんなおしゃぶりや指しゃぶりについて考えてみました。
 1.おしゃぶりを使っているとどんな影響があるの?

指しゃぶりをしていると歯並びに影響することはある程度知られているようです。しかし、おしゃぶりでも上下の前歯が咬み合わなくなり、いわゆる「開咬」という状態になってしまうことがあります。
おしゃぶりを使用している子どもは、使用していない子どもと比較して上顎前突、開咬や、乳歯の奥歯が交叉してかんでしまうなどの発現率が極めて高くなります。

 2.いつまでにやめればいいんですか?

こういった傾向は1歳6か月、2歳でも見られますが、止めると噛み合わせの異常は改善しやすいようです。
しかし、乳歯の奥歯が生え揃う2歳半、さらに3歳過ぎまで使用していると噛み合わせの異常が残ってしまいます。
発語や言葉を覚える1歳過ぎになったら、おしゃぶりのフォルダーを外して、常時使用しないようにし、遅くとも2歳半までにはやめるのが望ましいでしょう。



参考文献)「おしゃぶりについての考え方」小児科と小児歯科の保健検討委員会

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